血圧を下げるためには減塩だけじゃない⁉ 知っておきたい!高血圧予防について
狛江市にある内科【やまだ総合内科クリニック】です。
この記事では高血圧予防について詳しく解説します。
どうして血圧が上がるのか?
人間は、心臓から送りだされた血液が全身に栄養や酸素を送り届けることで生命を維持しています。血圧とは、血液が血管に加える圧力のことをいいます。心臓から血液を送り出す時にぎゅっと収縮する時の血管にかかる圧力を収縮期血圧(上の血圧)、血液が全身から心臓に戻ってくるときの血圧を拡張期血圧(下の血圧)といいます。
高血圧は原因により2種類に分けられます。ホルモンの異常、他の疾患がある、薬の副作用が原因で起こる二次性高血圧と、高血圧になりやすい体質、体重が多い、食事の塩分量が多い、運動不足、喫煙、精神的ストレス、などが原因で起こる本態性高血圧があります。
原因が何であれ、高血圧の状態が長く続くと、血管に負担がかかるため、脳卒中、心臓病、腎臓病や大動脈瘤、大動脈解離などの大血管疾患の原因となります。
原因により対処法は異なります。二次性高血圧の場合は、原因を取り除くことが優先されます。本態性高血圧の場合、必要に応じて血圧を下げる薬を使いつつ、体重コントロールや減塩などの食事療法、適度な有酸素運動や禁煙などが勧められます。
血圧を下げるために効果的な食事
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まずは減塩
日本人は、昔から塩分摂取量が多いことが知られています。全国調査の平均でも9-10g程度となります。塩分をたくさん摂ることで血圧が上がりやすくなるため、やはり塩分を控えることは大切です。高血圧治療の場合、1日の塩分6g未満が目標とされています。
「塩分」とは、食品に含まれる食塩相当量のことをいいます。「食塩を使わない」方でも、他の食品から食塩をたくさん摂っている方は意外と多いです。「食塩を使わないから大丈夫」と思わずに、ご自身のお食事を一度見直してみてはいかがでしょうか。
塩分の多い食品や料理の例に、漬物類(梅干し、キムチ、たくあんなど)や日持ちのする魚(干物、みりん干し、味噌漬け、塩魚など)、練り製品(竹輪、はんぺん、かまぼこ、さつま揚げなど)、チーズ、肉加工品(ベーコン、ウインナーなど)、スープ類(味噌汁、中華スープ、コンソメスープなど)、麺類(ラーメン、うどん、そば、パスタなど)、丼もの(牛丼、カレーライスなど)があります。他のものと比べて少量召し上がっても塩分が多くなるため、これらを頻繁に召し上がる方、量をたくさん召し上がる方は、今よりも回数や1回量を減らすと塩分を減らせます。
ドレッシングや調味料をたくさん使う方は、食べ終わった後のお皿に調味料が残らないように使うことも減塩につながります。お試しください。
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カリウムで塩分を外へ追い出そう
芋類、果物、野菜類、海藻類、肉・魚・乳製品等のたんぱく質の多い食品には、カリウムというミネラルが多く含まれています。カリウムは、塩分(ナトリウム)の再吸収を抑制し、尿の中へ排泄を促す作用があります。そのため、毎日摂ることが勧められますが、腎疾患があり食事からのカリウムに制限がある方や血糖値や中性脂肪が高い、または減量の必要があり、糖質量を減らした方が良い方は、量の調整が必要となるため、医師とご相談ください。
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カルシウムも一緒に摂ろう
乳製品に多く含まれるカルシウムは血圧の調整に必要なミネラルの一つです。乳製品以外にも、骨ごと食べる小魚や、大豆、大豆製品、小松菜やモロヘイヤなどの緑色の濃い葉物にも比較的多く含まれています。乳製品は手軽に摂れる食品ですが、同時に脂質も多く含まれるので摂り過ぎに注意しましょう。
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マグネシウムで血管を広げよう
海藻や魚介類、豆類、玄米やライ麦などに含まれるマグネシウムは、血管を拡張する作用で血圧を調整したり、血栓を作りにくくするなどの作用があります。令和元年の全国調査では、推奨量と比較すると若干不足ぎみでした。たまには、ライ麦パンや玄米などを選ぶ、料理に海藻を足すなど、少しずつ足してみてはいかがでしょうか。
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お肉は脂の少なめでお魚は脂がのったものを選ぼう
肉や乳製品など動物性脂質を多く摂ると、動脈硬化が進みやすくなる可能性があるため、肉の脂身やバター、生クリームなどをたくさん召し上がる方は注意が必要です。バラ肉やカルビ、ベーコンやウインナーよりは、もも肉、ヒレ肉、ロース肉(脂身少なめ)、ハム(減塩タイプ)を選ばれると良いと思います。
また、魚の脂(オメガ3脂肪酸)は心疾患のリスクを下げることが知られています。肉ばかりではなく、脂ののった魚(鰯、鯖、銀鮭、鯵、鰤、マグロのトロなど)も食べることが勧められています。干した魚や味噌漬け等の漬けた魚は塩分が多いだけでなく、せっかくの良い脂も酸化してしまうため、できるだけ生の魚がお勧めです。鯖缶など缶詰めは塩分が多めですが、良い脂を逃さず食べられます。
血圧を下げるには、減塩だけではなく、摂ってもらいたい栄養素もたくさんあります。ご自身のお食事内容を振り返って、足りないものをプラスすることも一緒に考えてみてはいかがでしょうか。内科をお探しなら、狛江市の総合内科【やまだ総合内科クリニック】までご相談ください。