ワクチンについて

予防接種は、さまざまな感染症を予防し、私たちの健康を守るために重要な役割を果たしています。
コロナ禍が過ぎて(実際には無くなっておりませんが)いろいろなワクチンについても接種されない方が増えている印象ですが感染症は予防ができればそれに越したことはありません。一方、一部の方では副反応が強く出てしまうことがありますので接種することのリスクとベネフィットのバランスを取る判断が必要になります。
今回はいくつかのワクチンについてお示しします。
今回記載したものはごく一部ですのでそのほかのワクチンの接種を希望される場合には当院へお問い合わせください。
① HPVワクチン
HPV(ヒトパピローマウイルス)は、子宮頸がんだけでなく咽頭がんの一部の主な原因となるウイルスです。日本では、HPVワクチンは定期接種として推奨されていますが、一時期接種が控えられたことにより、接種機会を逃してしまった世代の方がいます。
この世代の方々が、HPVワクチン接種を希望する場合に利用できるのが「キャッチアップ接種」です。これまでは2024年度中に全3回接種しないといけなかったのですが、薬剤の流通の問題や接種率の向上が不十分であることから2024年度中(2025年3月まで)に初回接種できていれば2025年度にまたいでも助成が受けられるようになる予定です。
このワクチンを最初に記載したのは上記キャッチアップ接種のこともありますが接種が進んだ国では子宮頸がんの発症率が著しく低下していることが明確であること、発症するのは多くの生活上のイベントが多くなる20-40歳台であり、発症した場合に非常に多く支障がでることが明確であるためです。
対象者
キャッチアップ接種の対象は、通常HPVワクチンの定期接種対象年齢を超えた20歳以上の女性などが含まれます。該当する方は、市区町村の制度を活用し、自己負担なく接種を受けることができます。詳しい対象年齢や条件については、お住まいの自治体にご確認ください
■接種スケジュール
3回に分けて接種を行います。初回接種から2か月後、6か月後に2回目、3回目を受けることで、持続的な予防効果を得ることができます。
定期接種対象者は小学校6年~高校1年までです。
■接種スケジュール
・1回目の接種を15歳までに受ける場合:初回接種から6か月開けて2回
・1回目の接種を15歳になってから受ける場合:キャッチアップ接種と同じ3回
→上記スケジュールですので15歳までに接種を始めることをお勧めしています。
② 新型コロナウイルス
新型コロナウイルス(COVID-19)に対するワクチン接種も、重症化を防ぐための重要な予防策です。
現在、日本ではmRNAワクチンやウイルスベクターワクチン、ノババックスのような不活化ワクチンなど、複数の種類のコロナワクチンが利用可能です。いずれのワクチンも、接種することで重症化リスクを減らすことが証明されています。
コロナウイルスワクチン接種をされていない方が増えている中でインフルエンザワクチンはうつ、という方がみられますがCOVID-19による死亡率はインフルエンザ感染の15倍にもなるため副反応がきつくなかった方には今現在もお勧めするワクチンと言えます。
③ インフルエンザワクチン
インフルエンザは、毎年流行する感染症で、発熱や倦怠感などの症状を引き起こし、特に高齢者や基礎疾患をお持ちの方にとっては重症化するリスクが高いです。
インフルエンザワクチンは毎年接種が推奨され、流行シーズンが始まる前に接種を受けると、重症化の予防効果が期待できます。
現在18歳未満の方には注射ではない鼻に噴霧するワクチンも導入されていますが自治体の助成がつかないため、自費のみの適応です。
④ その他のワクチン
他にも、当クリニックでは以下のような予防接種を行っております。
• 麻疹・風疹ワクチン(MRワクチン)
麻疹や風疹は、非常に感染力が強い感染症で、特に妊婦やその周囲の方への接種が重要です。
• 水痘ワクチン
水痘(いわゆる「水ぼうそう」)は、通常は軽症で済みますが、成人に感染すると重症化するリスクが高いため、未接種の方には予防接種が推奨されます。
帯状疱疹ワクチン(シングリックス®)
一度水痘にかかると背骨に近いところにある神経節というところにウイルスが潜伏します。その後免疫力が低下したときに皮膚表面上に出てくるのが帯状疱疹です。帯状疱疹ワクチンは2回接種することで帯状疱疹の発症およびそれによる神経痛を約10年間予防します。令和7年度より定期接種化されるとのことで詳細は自治体の情報などを確認ください。
• おたふく風邪ワクチン
流行性耳下腺炎(おたふく風邪)は、成人では重症化しやすい傾向があり、未接種の方に対して接種が勧められます。
新生児から学童期のワクチン
生後2カ月から始まる各種ワクチンについてはBCGを除き、当院ですべて行うことが出来ます。接種を希望される方は当院へ問い合わせください。
予防接種の副反応について
副反応としては、接種部位の腫れや痛み、発熱、倦怠感が報告されています。これらの症状は数日で改善することが多いですが、まれにアナフィラキシーや心筋炎などの重篤な副反応が発生する場合もあります。体調が優れない場合や、接種後に異常を感じた場合には、すぐにご相談ください。
もっと多くのことを知りたい方は
こどもとおとなのワクチンサイト https://www.vaccine4all.jp/ に多くの情報が掲載されています。こちらもご覧ください
狛江市で予防接種をお考えなら【やまだ総合内科クリニック】までご相談ください。